犬のストレス

2018/03/04

これまで多くの飼い主さんと話をさせていただいた中で、よく出てきたのが「ストレス」でした。
今回は、この「犬のストレス」について取り上げてみようと思います。
自分自身も、いつも一緒にいてくれる犬には、できるだけストレスを感じないようにしてあげたいと思っていました。ある日どうしたらいいかと考えている時、
ふと「そもそもストレスって何?」という疑問を持ち、すぐに調べました。その結果が、ストレスとは「刺激により引き起こされる非特異的な生体反応」、ストレスの原因を、ストレッサーと呼ぶそうです。
この「非特異的な生体反応」を犬で考えると、「暴れる」「噛む」などのある刺激に対しての犬の反応(行動)がそれに該当します。

これまで出会ってきた犬達にはいろんな「嫌」がありました。
・シャワーで顔を濡らされるのが嫌
・口元を触られるのが嫌
・爪切りが嫌
・体を触られるのが嫌
・ハウス等から人が無理に出そうとするのが嫌
・おもちゃなど取り上げられるのが嫌 などがありました。
上記で挙げたことは、わりと頻繁に行うはずのことだと思いませんか?
「口元を触る」のは、歯を磨く、薬を飲ませる、シャンプーに行ったときにヒゲを切るといったとき触りますよね。
口元を触れることが嫌な犬にとっては、前述で挙げたことをする度に強いストレスを感じることになります。だからといって「ストレスに感じるほど嫌なのだから…」と薬を飲ませることを諦めますか?
「爪切りが嫌」といって爪切りをしないでこれからも過ごしますか?爪は、切らなければどんどん伸びます。そして、犬の爪の中には血管があり、爪が伸び続ければ中の血管も伸びていきます。
犬の足元を見ると、犬の爪は常に出ていますよね。ということは、この爪が伸び続けると地面に爪を立てるような感じになり歩行に影響してきます。
こうなってしまうと中の血管も伸びているのでちょうどいい長さに切ろうとすると血管も切らなければならなくなります。
血管を切れば当然「痛み」も「出血」もあります。犬の幸せを想ってストレスを取り除いた結果、口元を触る度、爪切りの度に犬が苦痛を感じてしまうことになったら本末転倒だと思いませんか?
その場しのぎの対応でやり過ごすのではなく、咬みついたり大暴れしないで済むようにしてあげることが本当のストレス軽減だと思うのです。


「子犬の頃からやっておけばよかった」と後悔している飼い主さん…今からでも遅くはありません。確かに子犬と比べて時間は掛かりますが、治せる可能性はあります。まずは飼い主さんが目標を持ち、行動(ドッグトレーナーに相談)することから始めましょう!
だからといって、独断で嫌がっているのを克服させるために荒療治的なことは絶対にしないでくださいね。問題が複雑になり、克服がより困難になります。
まずは、嫌がる犬の様子を見て状況をきちんと判断できる人に見てもらってくださいね。