犬とお出かけ(その2)

2018/03/30

先日、海外の航空機内でクレートに入れた犬が死亡する事故があったのをご存知ですか?
この事故は、客室乗務員の指示の手違いによって起こったもので飼い主の対応や犬に問題があったわけっではありません。後日、航空会社側が飼い主に謝罪したそうです。
今回取り上げたいのは、犬を入れておく「クレート」についてです。
日本国内でも犬を公共の交通機関を利用して移動させる際は、「クレート」に入れなければならないことをご存知でしたか?
犬を入れておく入れ物の基準は、運行会社によって多少の差はあるようですが…

まずは、犬を入れておく「クレート」とは、どういうものか説明します
クレートは、全体がプラスチックで開口部が格子状の扉になっているものを言います。
飼い主さんとクレートの話をすると、「そんな狭いところに入れてかわいそう」という方もいらっしゃいます。

様々な考え方があるとは思いますが、
人が旅行などで移動するたびに落ち着かない空間でストレスを感じるより、どこに行っても犬の落ち着ける場所がある方が犬にとっては幸せだと思うのです。
人は自宅とは違う雰囲気や場所でもリラックスできますが、犬はいつも過ごしている空間と違えばそれだけで落ち着かないのです。
見知らぬ場所への緊張が、周囲に対していつも以上に注意を払うことになり、それがストレスとなるのです。
そんなストレスを普段から馴染みのある「クレート」があれば、慣れない場所での緊張を軽減できる犬のプライベートルームになるのです。
ちょっと遠出して、初めての場所でニオイを嗅ぎ、いっぱい走り回って犬が休憩したいときにクレートがあれば安心して休憩できるはずです。
そのプライベートルームは、犬の休憩するための空間なので走り回れるほどの広さは必要ないのです。
運ぶ側の飼い主さんも、手に余るような大きさでは大変ですよね。とはいえ、大型犬のクレートは相当なものですが…
このクレートを犬の落ち着ける場所にするには、普段から使っていないとそうなりません。
昨今しつけに対する飼い主さんの意識が徐々に高まりつつある中、災害時の同行避難という点でもクレートは重要といわれていますが
非常時でなくても、犬のストレスの軽減という点でクレートは重要なのです。
でも、今まで入ったことのない犬に「クレートを教えよう!」といって無理やり押し込んだりしないでくださいね。
入ったことのない犬からしてみれば、不思議な空間でしかありません。
そんな場所を確認してたら飼い主さんが押し込んでしまったら、犬は「閉じ込められた!」となります。
入ったことのない犬に教えるには、1つ1つ段階を踏んでいかないと上手くいきません。

愛犬といろんな場所へ安全に安心してお出かけするために… クレート準備しませんか?