前回ブログからの「備えてますか?」の続編です。
今回は、避難所で過ごすことを想像していきたいと思います。
前回のブログでお話ししたように「同行避難」と「同伴避難」で飼い主さんと愛犬の過ごす場所に大きな違いがあります。
現状では環境省から「同行避難」が推奨されているようですので「同行避難」の設定とします。
同行避難は、愛犬の保管場所と人のいる場所が分けられます。
ということは、愛犬は保管場所にいることになりますが室内で自由に動き回れる状態ではありません。
愛犬がくつろげる広さの部屋(クレート)に入れておくことになります。
そして、愛犬のトイレやお散歩のときだけ飼い主さんがリードを着けて外に出ることができます。
飼い主の皆さんはご存知と思いますが、犬を外に連れ出す際には必ずリードの着用することが各自治体の条例で決められています。
もちろん他の犬や飼い主さんも出入りする場所です。
早速想像してみましょう。
1.あなたの愛犬は、愛犬用の個室(クレート)に入ることができますか?
2.他の人や犬が近くに来た時、愛犬は大人しくしていますか?
このほかにも避難所では様々なことが考えられますが、まずは必ず遭遇する状態を挙げてみました。
1.のクレートに入ることができなければ避難場所への同行避難はできません。
仮にクレートに入ることができても中で吠えたり激しく暴れているようでは避難場所での保管は、犬にとっても多大なストレスでしょうし、飼い主さんも安心できないのではないでしょうか?
次に2.です。他の人や犬を大好きになる必要はありませんが、激しく吠えたてたり、襲いかかるようでは、飼い主さんのストレスになると思いませんか?
クレートに入れたことがない愛犬でも、その時になれば「受け入れてくれる」とか「そのうち慣れる」と思っている飼い主さんも少なからずいるようですが、決してそんなことはありません。
一度でも愛犬が「閉じ込められた」など「嫌」、「苦痛」として受け止めたら、その感情がより強まることはあっても慣れていくことはありません。
クレートに入ると閉じ込められて一人ぼっちにされるから、愛犬は入らないためのあらゆる手段を使って抵抗するようになります。
だからこそ、人がクレートの中にいると「安心なんだよ」ということを教えてあげなければならないのです。
他の人や犬に対しても同じです。「嫌」「不安」と感じる理由は様々ですが、それを「そんなことないよ」と教えてあげるのも人なのです。
避難はやむを得ないことで、それを愛犬がストレスに感じることは仕方ない部分もあるかもしれませんが、それに伴う出来事(クレート、他の人、犬)を愛犬のストレスにしてしまうのは防ぐことができることだと思います。
そういう無駄なストレスを軽減するためにも、防災という視点からでも「しつけ」について考えてみませんか?
次回は、愛犬と過ごすときに必ず行うトイレなどについて取り上げようと思います。